「つとめる」は「努める」「勤める」「務める」どれ?意味の違いと使い分けを例文で解説

「つとめる」を漢字で書くときは、「努める」「勤める」「務める」のどれを使えばよいか迷うことがあります。

基本的には、努力することなら「努める」、会社などで働くことなら「勤める」、役割や任務を引き受けることなら「務める」と書きます。

この記事では、それぞれの意味の違いと使い分けを例文で解説します。

「改善に努める」「会社に勤める」「司会を務める」など、迷いやすい表現も確認していきましょう。

「努める」「勤める」「務める」の意味の違い

3つの漢字は、どのような行動を表しているかで使い分けます。

まずは、意味と代表的な用例を比較してみましょう。

漢字意味代表的な表現
努める目標に向かって努力する改善に努める、理解に努める
勤める会社や組織などに所属して働く会社に勤める、銀行に勤める
務める役割や任務を引き受けて果たす司会を務める、代表を務める

迷ったときは、「努力する」「職場で働く」「役割を果たす」のどれに当たるかを考えると判断しやすくなります。

「努める」の意味と使い方

「努める」は、ある目標や状態を実現するために力を尽くすことを表します。

結果が必ず得られるという意味ではなく、実現に向けて努力する姿勢を表す言葉です。

改善や解決に向けて努力する

問題をよくしたり、目標を達成したりするために努力する場合は「努める」を使います。

  • サービスの品質向上に努めます。
  • 再発防止に努める。
  • 業務の効率化に努めています。

いずれも、何らかの目標に向けて力を尽くすという意味です。

理解や協力を得るために力を尽くす

相手の立場を理解しようとしたり、周囲との関係をよくしようとしたりする場合にも「努める」を使います。

  • 相手の考えを理解するよう努めます。
  • 地域との信頼関係を築くことに努める。
  • 誤解を招かない説明に努めています。

「理解に努める」「説明に努める」のように、目標とする行動や状態を表す言葉と組み合わせることがよくあります。

「勤める」の意味と使い方

「勤める」は、会社や官公庁、学校などの組織に所属して働くことを表します。

勤務先や働く場所との関係を示すときに使う漢字です。

会社や組織で働く

所属している職場や組織を表す場合は「勤める」を使います。

  • 父は銀行に勤めています。
  • 大学を卒業してから、この会社に勤めている。
  • 姉は市役所に勤めています。

「銀行に勤める」「会社に勤める」のように、勤務先を示す表現が代表的です。

勤務先との関係を表す

働いている組織との関係を説明するときにも「勤める」が適しています。

  • 以前は出版社に勤めていました。
  • 母は長年、病院に勤めています。
  • どちらの会社に勤めているのですか。

「勤める」は、努力の程度や役割ではなく、組織に所属して働くことに焦点を当てた表現です。

「務める」の意味と使い方

「務める」は、任された役割や任務を引き受け、それを果たすことを表します。

仕事として会社に所属することよりも、どのような役割を担うかに重点があります。

司会や代表などの役割を担う

会議や式典、組織などで特定の役割を担当するときは「務める」を使います。

  • 結婚式の司会を務めます。
  • 今年度は自治会の代表を務めることになった。
  • 彼女がチームのリーダーを務めています。

「司会を務める」は、司会という役割を引き受けて進行するという意味です。

任された仕事や役目を果たす

一定の責任を伴う役目を担当する場合にも「務める」を使います。

  • 審査員を務める。
  • 新商品の発表会で進行役を務めた。
  • 長年、地域の相談役を務めています。

この場合は、所属先よりも、引き受けている役目や責任が中心になります。

「つとめる」の漢字を使い分ける判断基準

どの漢字にするか迷ったときは、文の中で「つとめる」が何を表しているかを確認しましょう。

努力や目標への取り組みなら「努める」

「努力する」「力を尽くす」と言い換えられるなら、「努める」が基本です。

  • ミスを減らすように努める。
  • 丁寧な対応に努める。

会社や組織で働くことなら「勤める」

「勤務する」「その組織で働く」と言い換えられるなら、「勤める」を使います。

  • メーカーに勤める。
  • 学校に勤めている。

役割や任務を引き受けるなら「務める」

「担当する」「役目を果たす」と言い換えられるなら、「務める」が適しています。

  • 会長を務める。
  • イベントの進行役を務める。
言い換えの目安使う漢字
努力する、力を尽くす努める
勤務する、組織で働く勤める
担当する、役目を果たす務める

間違えやすい「つとめる」の表現

同じ読み方でも、文の意味によって適切な漢字は変わります。よく使われる表現を確認しましょう。

「改善に努める」と「改善を務める」

正しくは「改善に努める」です。改善を実現するために努力するという意味なので、「努める」を使います。

一方、「改善を務める」は、通常の表現としては不自然です。

「務める」は役割や任務を担う場合に使うため、改善という行動そのものにそのまま当てはめることはできません。

「会社に勤める」と「会社を務める」

会社で働いていることを表すなら「会社に勤める」です。

「会社を務める」は、一般的な意味で会社に所属して働くことを表す言い方ではありません。

会社の役職や特定の役割を担当する場合は、「社長を務める」「代表を務める」のように書きます。

「司会を務める」と「司会に努める」

司会という役割を担当するなら「司会を務める」が適切です。

「司会に努める」は通常の言い方としては不自然で、役割を担当する意味を表すには「務める」を使います。

ただし、司会進行をよりよくするために努力するという意味なら、「円滑な司会進行に努める」と表現できます。

「つとめる」に関するよくある質問

「仕事に努める」と「仕事に勤める」はどちらが正しい?

伝えたい意味によって異なります。仕事に力を尽くすという意味なら「仕事に努める」、会社などに所属して働くという意味なら「会社に勤める」が自然です。

「仕事に勤める」は、勤務先を示す「会社に勤める」などに比べると一般的ではありません。

「責任をつとめる」はどの漢字?

「責任を務める」ではなく、「責任を果たす」「責任を担う」などと表現するのが自然です。

役割を担当する意味なら「責任者を務める」と書きます。

「つとめる」はひらがなで書いてもよい?

ひらがなで「つとめる」と書くこともできます。漢字を使うと意味の違いを明確にしやすくなります

が、文脈から意味が十分に伝わる場合や、読みやすさを優先する場合は、ひらがな表記も選択肢になります。

まとめ:「つとめる」は意味に合わせて漢字を選ぼう

「つとめる」の漢字は、表したい意味によって使い分けます。

  • 努める:目標に向かって努力する。「改善に努める」
  • 勤める:会社や組織で働く。「会社に勤める」
  • 務める:役割や任務を引き受ける。「司会を務める」

迷ったときは、「努力する」「勤務する」「役割を果たす」のどれに当たるかを考えると、適切な漢字を選びやすくなります。

ほかの同じ読み方で漢字が異なる言葉も確認したい場合は、同じ読み方で漢字が違う言葉一覧も参考にしてください。

タイトルとURLをコピーしました