「もしもし」の語源は?「申す」との関係|電話より前からあった呼びかけを解説

3. 挨拶・日常の言葉

電話に出たとき、

「もしもし。」

と自然に言うことがあります。

あまりにも電話らしい言葉なので、

電話が発明されたときに作られた日本語

だと思われがちです。

しかし実は、「もしもし」は電話よりずっと前から使われていました。

辞書では、

「もうしもうし」が変化した呼びかけ

とされています。

さらに、16世紀末にはすでに「もしもし」の用例が確認されています。

つまり、

昔から人に声をかけるために使われていた「もしもし」が、のちに電話の呼びかけとして定着した

と考えるのが正確です。

この記事では、「もしもし」の意味・語源、「申す」との関係、電話で使われるようになった歴史、ビジネス電話では避けられる理由まで解説します。

  1. 📖 「もしもし」とは?意味を簡単に
  2. 「もしもし」は電話専用の言葉ではない
  3. 🌿 「もしもし」の語源
  4. 「申す」とは?
  5. 「申す申す」がそのまま縮まった?
  6. 「もしもし」はいつからある?
  7. 電話より約300年前からあった
  8. ☎ 電話で「もしもし」が使われるようになったのは?
  9. 誰が「もしもし」を電話に採用したの?
  10. 電話の「もしもし」の古い用例
  11. なぜ2回繰り返すの?
  12. 💬 「もしもし」の使い方
    1. 電話をかけたとき
    2. 相手の声が聞こえなくなったとき
    3. 人に直接呼びかけるとき
  13. 「もしもし=聞こえますか」という意味?
  14. 「自分の存在を知らせる言葉」が語源?
  15. 🔍 「もしもし」と「こんにちは」の違い
  16. 🔍 「もしもし」と「すみません」の違い
  17. ビジネス電話で「もしもし」は失礼?
  18. なぜビジネスでは避けるの?
  19. 「もしもし」は目上の人に使える?
  20. 「もしもし」の漢字はある?
  21. 「もしもし」は妖怪・狐には通じない?
  22. 「電話で“おいおい”と言っていた」は本当?
  23. 「Hello」の日本語訳として生まれたの?
  24. 💡 「もしもし」の言い換え
    1. 日常の電話
    2. ビジネス電話
    3. 人への呼びかけ
  25. ❓ 「もしもし」についてよくある質問
    1. Q1. 「もしもし」の語源は?
    2. Q2. 「申す申す」が語源なの?
    3. Q3. 電話ができたときに生まれた言葉?
    4. Q4. 電話ではいつから使われた?
    5. Q5. 電話の初期は「おいおい」と言っていた?
    6. Q6. 「もしもし」は「聞こえますか」という意味?
    7. Q7. ビジネス電話では失礼?
    8. Q8. 狐が「もし」を2回言えないという説は本当?
  26. 🌱 まとめ
  27. 関連記事

📖 「もしもし」とは?意味を簡単に

「もしもし」は、

相手に呼びかけるときに使う感動詞

です。

現在は特に、

  • 電話で話し始めるとき
  • 電話が通じているか確かめるとき
  • 相手の注意を引くとき

などに使われます。

たとえば、

「もしもし、聞こえますか?」

「もしもし、すみません。」

のように使います。

「もしもし」は電話専用の言葉ではない

現在は電話の印象が強いですが、本来は、

人に直接呼びかける言葉

でもあります。

たとえば、

「もしもし、落とし物ですよ。」

のように、目の前の相手へ声をかける場合にも使えます。

つまり「もしもし」は、

電話挨拶から生まれた言葉ではなく、呼びかけの言葉が電話でも使われるようになった

という順序です。

🌿 「もしもし」の語源

辞書では「もしもし」を、

「もうしもうし」の変化した語

としています。

この「もうし」は、

動詞「申す」と関係する言葉です。

「申す」とは?

「申す」は、

言う

の謙譲語として知られています。

たとえば、

「私は田中と申します。」

の「申します」です。

古くから、

相手に何かを言おうとするときの呼びかけとして、

もうし
もうしもうし

という形が使われました。

そこから音が変化して、

もうしもうし
↓
もしもし

になったと考えられています。

「申す申す」がそのまま縮まった?

一般には、

「申す申す」
「申し申し」

から「もしもし」になった、

と説明されることがあります。

大きな方向としては「申す」に関係しますが、辞書ではより直接的に、

「もうしもうし」の変化

と説明されています。

そのため、

「申す申す」という決まった文句を電話で2回言ったから生まれた

と説明するより、

古くからあった呼びかけ「もうしもうし」が「もしもし」に変化した

と考える方が安全です。

「もしもし」はいつからある?

「もしもし」はかなり古い言葉です。

辞書では、

1591年

の文献に用例があります。

当時はもちろん電話はありません。

この時点ですでに、

人へ呼びかける言葉

として「もしもし」が使われていました。

電話より約300年前からあった

日本で電話交換業務が始まるのは明治時代です。

そのため、

「もしもし」は電話とともに誕生した言葉ではありません。

電話の登場より数百年前から存在していた呼びかけが、

新しい通信手段である電話にも使われるようになったのです。

☎ 電話で「もしもし」が使われるようになったのは?

電話が日本で普及し始めた明治時代には、

現在のような電話作法はまだ定まっていませんでした。

初期には、

「おいおい」

という呼びかけも使われていたとされています。

その後、「もしもし」が電話の呼びかけとして広がっていきました。

誰が「もしもし」を電話に採用したの?

ここには複数の説があります。

電話草創期の関係者が、

英語の「Hello」に代わる表現として考案した、

という説もあります。

また、電話交換手の言葉遣いとして「もしもし」が広まったとする説明もあります。

ただし、資料によって人物や経緯が異なります。

そのため、

「○○という人物が電話用に『もしもし』を発明した」

と一つの説だけを確定事実として書かない方がよいでしょう。

確実なのは、

「もしもし」という言葉自体は電話以前から存在した

という点です。

電話の「もしもし」の古い用例

辞書では、

1903年

の文学作品に、電話に関連した「もしもし」の用例が確認されています。

明治後期には、

「もしもし」が電話の呼びかけとして定着しつつあったことが分かります。

なぜ2回繰り返すの?

「もしもし」は、

同じ形を2回繰り返しています。

呼びかけでは、

  • ねえねえ
  • ちょっとちょっと
  • まあまあ

など、同じ言葉を繰り返して相手の注意を引くことがあります。

「もうしもうし」「もしもし」も、

相手へ注意を向けてもらう呼びかけ

として繰り返しの形になったと考えると分かりやすいでしょう。

💬 「もしもし」の使い方

電話をかけたとき

「もしもし、山田さんのお電話でしょうか。」

日常的な電話で使えます。

相手の声が聞こえなくなったとき

「もしもし? 聞こえますか?」

電話の接続確認として非常によく使います。

人に直接呼びかけるとき

「もしもし、財布を落としましたよ。」

現在でも電話以外で使えます。

「もしもし=聞こえますか」という意味?

厳密には違います。

「もしもし」そのものは、

相手への呼びかけ

です。

ただし電話では、

「もしもし?」

と言うことで、

聞こえていますか
電話はつながっていますか

という確認の働きをすることがあります。

意味そのものと、会話の中で果たす役割は分けて考えると分かりやすいでしょう。

「自分の存在を知らせる言葉」が語源?

呼びかけなので、結果として、

これから話しますよ

と相手に注意を向けさせる働きはあります。

ただし、

「自分の存在を知らせるために電話で作られた」

という説明は正確ではありません。

もともと人への呼びかけとして存在し、その機能が電話でも利用されたと考える方が自然です。

🔍 「もしもし」と「こんにちは」の違い

「こんにちは」は、

昼間に交わす一般的な挨拶

です。

一方「もしもし」は、

相手へ注意を向けてもらう呼びかけ

です。

そのため、

電話でも、

「もしもし」は接続・呼びかけ、

「こんにちは」は挨拶、

という役割の違いがあります。

🔍 「もしもし」と「すみません」の違い

道で知らない人へ話しかけるときは、

「もしもし」

より、

「すみません」

の方が現在では一般的です。

「もしもし」は少し古風に感じられる場合もあります。

ただし、

「もしもし、落としましたよ。」

のような呼びかけも間違いではありません。

ビジネス電話で「もしもし」は失礼?

ビジネス電話では、

「もしもし」

を避けるよう教えられることがあります。

代わりに、

「お電話ありがとうございます。○○株式会社です。」

「いつもお世話になっております。」

などを使います。

なぜビジネスでは避けるの?

「もしもし」が文法的に失礼な言葉だから、というわけではありません。

現代のビジネス電話では、

会社名や氏名を名乗る
相手との関係に合った挨拶をする

ことが重視されるためです。

そのため、「もしもし」だけで始めるより、

具体的な名乗りや挨拶を使う方が適しています。

「もしもし」は目上の人に使える?

日常会話なら、必ず失礼になるとは限りません。

ただし改まった場面では、

「もしもし」

より、

  • 失礼いたします
  • ○○と申します
  • お世話になっております

などを使う方が丁寧です。

「もしもし」の漢字はある?

通常は、

もしもし

とひらがなで書きます。

語源が「申す」に関係するからといって、

「申申」

などと漢字で書くことはありません。

「もしもし」は妖怪・狐には通じない?

「もしもし」に関して、

狐や妖怪は「もし」を一度しか言えないため、人間である証明として二度言うようになった、

という俗説を見かけることがあります。

しかし、これは一般的な国語辞典で示される語源ではありません。

「もしもし」は、

「もうしもうし」の変化

とされています。

妖怪説を語源として扱うのは避けた方がよいでしょう。

「電話で“おいおい”と言っていた」は本当?

電話草創期に、

「おいおい」

という呼びかけが使われていたという記録・説明があります。

初期の電話は現在とは違い、交換手を介して相手につないでもらう方式でした。

電話の言葉遣いもまだ固定されていなかったため、

複数の呼びかけが使われていたと考えられます。

その中で「もしもし」が定着していきました。

「Hello」の日本語訳として生まれたの?

電話用の「もしもし」については、

英語の「Hello」に相当する語として採用・考案されたとする説があります。

ただし、

「もしもし」という語そのものがHelloの翻訳として新しく作られたわけではありません。

すでに日本語の呼びかけとして存在していた言葉です。

💡 「もしもし」の言い換え

日常の電話

  • もしもし
  • はい
  • ○○です

ビジネス電話

  • お電話ありがとうございます
  • ○○株式会社でございます
  • いつもお世話になっております
  • ○○と申します

人への呼びかけ

  • すみません
  • ちょっと
  • あの
  • 失礼ですが

場面によって適切な表現が変わります。

❓ 「もしもし」についてよくある質問

Q1. 「もしもし」の語源は?

「もうしもうし」が変化した語で、「申す」と関係があります。

Q2. 「申す申す」が語源なの?

「申す」に関係する説明は合っていますが、辞書では「もうしもうし」の変化とされています。

Q3. 電話ができたときに生まれた言葉?

いいえ。

1591年にはすでに呼びかけとして「もしもし」の用例があります。

Q4. 電話ではいつから使われた?

明治期に電話の呼びかけとして使われるようになり、1903年には電話に関連する用例が確認されています。

Q5. 電話の初期は「おいおい」と言っていた?

電話草創期には「おいおい」などの呼びかけも使われていたとされています。

Q6. 「もしもし」は「聞こえますか」という意味?

本来は相手への呼びかけです。電話では接続確認の役割も果たします。

Q7. ビジネス電話では失礼?

言葉自体が失礼というより、ビジネスでは会社名・氏名・適切な挨拶を使う方が望ましいため、避けられることがあります。

Q8. 狐が「もし」を2回言えないという説は本当?

一般的な辞書で示される語源ではありません。俗説として考えた方がよいでしょう。

🌱 まとめ

「もしもし」は、現在では電話の代表的な言葉です。

しかし、電話のために作られた言葉ではありません。

ポイントをまとめると、

  • 「もしもし」は相手への呼びかけ
  • 「もうしもうし」が変化した語
  • 「申す」と関係する
  • 1591年にはすでに用例がある
  • 電話より数百年前から存在した
  • 電話草創期には「おいおい」なども使われた
  • 明治時代に電話の呼びかけとして定着していった
  • 電話用「もしもし」の具体的な考案者には複数説がある
  • 「もしもし=聞こえますか」そのものではない
  • 電話以外でも人への呼びかけとして使える
  • ビジネス電話では別の挨拶を使うことが多い
  • 妖怪・狐に由来するという説は一般的な語源ではない

「もしもし」の面白さは、

電話と一緒に誕生したように見えて、実は電話よりはるかに古い

ところです。

昔、人へ声をかけるために使われた、

もうしもうし

という呼びかけ。

それが「もしもし」に変化し、何百年も後に現れた電話という新しい道具にもぴったり合った。

つまり「もしもし」は、

古い日本語が、新しい通信技術の定番表現として生き残った言葉

なのです。

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