「失礼します」
職場や学校、電話、訪問先などでよく使う言葉です。
ただ、
「入るときと出るとき、両方使うのはなぜ?」
「電話を切るときも失礼しますでいい?」
「失礼しましたとは何が違う?」
と迷うことがあります。
「失礼します」は、簡単にいうと、相手に対して礼儀に外れる可能性のある行動をするときや、その場を退出・辞去するときに使う挨拶表現です。
この記事では、「失礼します」の意味・使い方、入室・退室・電話での例文、「失礼しました」「すみません」との違いまでわかりやすく解説します。
📖 「失礼します」とは?意味を簡単に
「失礼」は、礼儀を欠くこと、礼儀をわきまえないことを表す言葉です。
そこに「します」が付いたのが「失礼します」です。
礼儀に外れる行動をするときの挨拶
たとえば、
- 部屋に入る
- 相手の前を横切る
- 会話に割って入る
- その場を離れる
といったときに使います。
実際に重大な無礼をするという意味ではなく、
「礼儀に外れるかもしれませんが、この行動をします」
という断りの挨拶として使われます。
別れ・退出の挨拶にも使う
「失礼」は、辞書でも退出・別れの挨拶として使われる言葉です。
そのため、
「お先に失礼します。」
「では、これで失礼します。」
のように、その場を離れるときにも自然に使います。
💬 「失礼します」はどんな場面で使う?
代表的なのは、入室・退室・電話などです。
入室するとき
部屋へ入るときには、
「失礼します。」
と言ってから入ります。
たとえば、
「失礼します。○○部の山田です。」
のように使います。
これは、
相手のいる空間へ入ることへの断り
として機能しています。
退室するとき
部屋を出るときにも、
「失礼します。」
を使います。
- それでは失礼します。
- お先に失礼します。
- 本日はありがとうございました。失礼します。
などです。
同じ言葉を入室にも退室にも使えるのは、「失礼します」が特定の動作名ではなく、相手に断りを入れて行動する挨拶だからです。
🚪 入室では「失礼します」「失礼しました」どっち?
基本的には「失礼します」です。
入る前・入るときは「失礼します」
これから相手のいる場所へ入るため、
「失礼します。」
と現在・これからの行動に対して使います。
面接や上司の部屋へ入るときにも同じです。
入ったあとに「失礼しました」は通常使わない
「失礼しました」は、すでに行った非礼について詫びる表現です。
そのため、普通に入室した直後に、
「失礼しました。」
と言う必要はありません。
ただし、ノックせず入ってしまったなど、実際に配慮を欠いた場合には謝罪として使えます。
🚶 退室では「失礼します」「失礼しました」どっち?
退室時も通常は「失礼します」です。
これから帰るなら「失礼します」
- それでは失礼します。
- お先に失礼します。
のように使います。
これから席を立つ、退出するという意味です。
あとから非礼を詫びるなら「失礼しました」
たとえば、
「昨日はご挨拶もせず帰ってしまい、失礼しました。」
なら自然です。
つまり、
退室するときの挨拶 → 失礼します
退室時の非礼をあとから詫びる → 失礼しました
という違いです。
☎️ 電話で「失礼します」は使える?
電話を終えるときにも使えます。
電話を切る前の挨拶
たとえば、
「それでは、失礼します。」
「ありがとうございました。失礼いたします。」
などです。
会話を終えて電話を切ることを、丁寧に伝えています。
ビジネスなら「失礼いたします」も使う
より改まった場面では、
「それでは、失礼いたします。」
とすることがあります。
「いたす」は「する」の謙譲語なので、「失礼します」より丁寧な表現です。
🔍 「失礼します」と「失礼しました」の違い
この2つは、時間の違いを押さえると分かりやすくなります。
「失礼します」はこれから・現在の行動
たとえば、
- 部屋へ入る
- 部屋を出る
- 電話を切る
- 人の前を通る
などです。
その行動をする前や、している最中に使います。
「失礼しました」は終わったことへの謝罪
一方、
- お名前を間違えて失礼しました。
- お話を遮って失礼しました。
- 昨日はご挨拶できず失礼しました。
など、すでに起きた行為について詫びる場合に使います。
つまり、
失礼します:これから・現在
失礼しました:すでに起きたこと
と考えると分かりやすいでしょう。
詳しくは、「失礼しました」とは?意味・使い方|「すみません」「申し訳ありません」との違いも解説で紹介しています。
🔍 「失礼します」と「すみません」の違い
どちらも人への配慮を示す場面で使われますが、用途が違います。
「失礼します」は行動の前後で使う挨拶
- 失礼します。入ります。
- お先に失礼します。
- 前を失礼します。
など、相手に断りを入れて何かをするときに使います。
「すみません」は謝罪・感謝・依頼・呼びかけにも使う
「すみません」は、
- 遅れてすみません。
- すみません、道を教えてください。
- わざわざすみません。
のように、用途がさらに広い言葉です。
そのため、
失礼します:礼儀に配慮しながら行動する際の挨拶
すみません:謝罪・感謝・依頼・呼びかけなど幅広い
という違いがあります。
詳しくは、「すみません」とは?意味・語源・使い方|「すいません」「ごめんなさい」との違いも解説で解説しています。
「お先に失礼します」とは?
職場でよく使われる表現です。
自分が先に帰るときの挨拶
「お先に失礼します」は、
まだ働いている人より先に帰ることへの挨拶
として使います。
「お先に失礼します。」
「本日はお先に失礼します。」
などです。
「お疲れ様です」と組み合わせることもある
帰る人が、
「お先に失礼します。」
残る人が、
「お疲れ様でした。」
と返すやり取りもよくあります。
「失礼します」と「お疲れ様」は役割の違う言葉です。
「失礼します」は退出の挨拶、「お疲れ様」は相手をねぎらう表現です。
「失礼いたします」と「失礼します」の違い
どちらも使えますが、丁寧さが異なります。
「失礼します」は十分丁寧
日常的な職場や学校では、
「失礼します。」
で問題ありません。
目上の人の部屋へ入る場合にも広く使われます。
「失礼いたします」はより改まった表現
「いたす」は「する」の謙譲語なので、
失礼いたします
の方が丁寧です。
- 取引先
- 顧客
- 改まった電話
- 面接
などでは使いやすいでしょう。
ただし、「失礼します」が失礼な表現というわけではありません。
💼 ビジネスでの「失礼します」の使い方
ビジネスでは頻繁に使われます。
訪問・会議・電話
たとえば、
- 失礼します。○○株式会社の山田です。
- それでは、お先に失礼します。
- お時間をいただきありがとうございました。それでは失礼いたします。
などです。
入室・退出・電話終了のいずれにも使えます。
メールでは使う場面が限られる
会話では非常によく使いますが、メールの最後に必ず、
「失礼します。」
と書く必要はありません。
メールでは、
- よろしくお願いいたします
- 何卒よろしくお願い申し上げます
- 取り急ぎご連絡申し上げます
など、内容に合った結びを使うことが多いでしょう。
「失礼します」は謝罪の言葉?
謝罪だけを表す言葉ではありません。
もとの「失礼」には非礼の意味がある
「失礼」は、礼儀を欠くことを表します。
そのため、
「それは失礼しました。」
のように謝罪にも使えます。
「失礼します」は挨拶として定着している
一方、
「お先に失礼します。」
「失礼します。入ります。」
は、何か悪いことをしたと謝っているわけではありません。
現在では、
問いかけ・依頼・行動・退出などの際に礼儀を保つ挨拶
として使われています。
「失礼します」は目上の人に使える?
使えます。
上司・先生などにも使える
- 失礼します。少しよろしいでしょうか。
- それでは失礼します。
- お先に失礼します。
などは自然です。
「失礼」は目上・同輩・目下を問わず使える表現です。
さらに丁寧にするなら「失礼いたします」
顧客や取引先など、より改まった相手には、
「失礼いたします。」
とすることもできます。
相手と場面に合わせて選べばよいでしょう。
💡 「失礼します」の類語・言い換え
場面によって言い換えが異なります。
入室・呼びかけの場合
- すみません
- 恐れ入ります
- お邪魔します
などがあります。
ただし、「お邪魔します」は特に人の家や場所へ入る場面で使いやすく、完全に同じ意味ではありません。
退出・別れの場合
- それでは
- お先に失礼します
- では、これで
- またよろしくお願いします
などがあります。
目的に合わせて使い分けます。
❓ 「失礼します」についてよくある質問
Q1. 「失礼します」の意味は?
相手に対して礼儀に外れる可能性のある行動をするときや、その場を退出・辞去するときに使う挨拶です。
Q2. 「失礼」の語源は?
「失礼」は文字どおり「礼を失う」、つまり礼儀・礼式を欠くことを表す言葉です。
Q3. 入室するときは「失礼します」「失礼しました」どっち?
「失礼します」です。
これから部屋へ入るため、これからの行動への挨拶として使います。
Q4. 退室するときは「失礼します」でいい?
はい。
「それでは失礼します」「お先に失礼します」などと使います。
Q5. 電話を切るときに「失礼します」は使える?
使えます。
ビジネスでは「それでは失礼いたします」とすることもあります。
Q6. 「失礼します」と「失礼しました」の違いは?
「失礼します」はこれから・現在の行動。
「失礼しました」は、すでに行った非礼について詫びる表現です。
Q7. 「失礼します」と「すみません」の違いは?
「失礼します」は礼儀に配慮しながら行動するときの挨拶です。
「すみません」は謝罪・感謝・依頼・呼びかけなど、さらに広い場面で使えます。
Q8. 「失礼いたします」の方が正しい?
どちらも使えます。
「失礼いたします」の方が、より改まった丁寧な表現です。
🌱 まとめ
「失礼します」は、相手に対して礼儀に外れる可能性のある行動をするときや、退出・別れの際に使う挨拶表現です。
ポイントをまとめると、
- 「失礼」は礼儀を欠くこと
- 古くから「礼儀・礼式を欠く」という意味で使われてきた
- 現在では問いかけ・依頼・退出などの挨拶にも使う
- 入室するときは「失礼します」
- 退室するときも「失礼します」
- 電話を切るときにも使える
- 「失礼しました」はすでに起きた非礼への謝罪
- 「すみません」は謝罪・感謝・依頼・呼びかけなど用途がさらに広い
- 「失礼いたします」は、より改まった表現
- 目上の人にも使える
「失礼します」を理解するポイントは、
単なる謝罪の言葉ではなく、相手に配慮しながら行動するための挨拶として定着している
ということです。
入室・退室・電話など、場面が変わっても同じ言葉が使われる理由が分かると、「失礼します」の使い方も整理しやすくなります。

