「かしこまりました」の意味・語源は?「承知しました」「わかりました」との違いも解説

4. 人間関係・気づかい

接客やビジネスの場面でよく使う、

「かしこまりました」。

注文を受けたとき。

依頼を引き受けたとき。

上司や顧客から指示を受けたとき。

「わかりました」よりも丁寧な返答として使われます。

では、この「かしこまりました」は、もともとどんな意味の言葉なのでしょうか。

結論からいうと、

「かしこまりました」は、「畏まる(かしこまる)」から生まれた表現

です。

「畏まる」には古くから、

相手を恐れ敬って慎む
姿勢を正す
命令や依頼を慎んで承る

という意味がありました。

そのうちの、

慎んで承る

という意味が、現在の「かしこまりました」につながっています。

この記事では、「かしこまりました」の意味・語源、「畏まる」の古い意味、「承知しました」「わかりました」との違い、接客・ビジネスでの使い方まで解説します。

  1. 📖 「かしこまりました」の意味と語源
    1. 「かしこまりました」とは?
    2. もとの言葉は「畏まる」
  2. 🌿 「畏まる」は昔から「承る」の意味があった
    1. 古くは「恐れ慎む」という意味
    2. 古くから「慎んで承る」の意味もある
  3. 🔍 「かしこまりました」「承知しました」「わかりました」の違い
    1. 「かしこまりました」は敬意を込めて承る
    2. 「承知しました」は理解・了承を示す
    3. 「わかりました」は理解が中心
  4. 💬 接客・ビジネスではどう使う?
    1. 接客では非常に自然
    2. 社内では少し丁寧すぎる場合もある
  5. 「かしこまりました」は謙譲語?
  6. 「かしこまりました」は目上の人に使える?
  7. 「かしこまりました」は過去形なの?
  8. 「かしこまりました」と「承りました」の違い
    1. 「かしこまりました」は依頼への返答
    2. 「承りました」は受け取ったことを明確にする
  9. 「了解しました」との違い
  10. 「畏」の字が語源なの?
  11. 「かしこまる」と「かしこい」は関係ある?
  12. 「日本の上下関係文化から生まれた」?
  13. ❓ 「かしこまりました」についてよくある質問
    1. Q1. 「かしこまりました」とはどういう意味?
    2. Q2. 語源は「畏まる」?
    3. Q3. 「畏まる」とは?
    4. Q4. 「わかりました」との違いは?
    5. Q5. 「承知しました」との違いは?
    6. Q6. 接客ではなぜ「かしこまりました」を使う?
    7. Q7. 上司にも使える?
    8. Q8. 「了解しました」は失礼?
  14. 🌱 まとめ
  15. 関連記事

📖 「かしこまりました」の意味と語源

「かしこまりました」は、単に内容を理解したことだけを伝える言葉ではありません。

「かしこまりました」とは?

現在の「かしこまりました」は、

相手の依頼・命令・要望などを、敬意を込めて承ったことを示す返答

です。

たとえば、

「こちらを明日までにお願いします。」

「かしこまりました。」

なら、

内容を理解し、その依頼を承ります

という意味になります。

飲食店などで、

「コーヒーを一つお願いします。」

「かしこまりました。」

と答える場合も同じです。

相手の注文を理解し、引き受けたことを丁寧に示しています。

もとの言葉は「畏まる」

「かしこまりました」のもとは、

畏まる(かしこまる)

です。

「畏まる」には、

  • 恐れ慎む
  • 目上の人の前で姿勢を正す
  • 恐縮する
  • 慎んで命令や依頼を受ける

などの意味があります。

現在でも、

「そんなにかしこまらなくても大丈夫です。」

と言えば、

そんなに堅苦しく姿勢を正さなくてもいい

という意味になります。

一方、

「はい、かしこまりました。」

では、

慎んで承りました

という意味で使われています。

🌿 「畏まる」は昔から「承る」の意味があった

「かしこまる」は、現代になって接客用に作られた言葉ではありません。

かなり古い日本語です。

古くは「恐れ慎む」という意味

「かしこまる」には古くから、

相手の威厳などに対して、恐れ慎む

という意味がありました。

目上の人や高貴な人の前で、

  • 態度を慎む
  • 姿勢を正す
  • 平伏する

といった状態を表す言葉として使われています。

そのため「畏まる」は、

単なる「理解する」という意味の言葉ではありませんでした。

古くから「慎んで承る」の意味もある

一方で、「かしこまる」にはかなり古くから、

命令や依頼を慎んで受ける
承諾する

という意味もあります。

『源氏物語』にも、

命令を受けて「かしこまりてさぶらふ」と答える用例があります。

つまり、

恐れ敬って慎む
↓
相手の言葉を慎んで受ける
↓
承諾する

という意味のつながりがあります。

現在の「かしこまりました」は、この古い用法を引き継いでいます。

🔍 「かしこまりました」「承知しました」「わかりました」の違い

この3つは似ていますが、同じではありません。

「かしこまりました」は敬意を込めて承る

「かしこまりました」は、

相手の依頼・命令を丁寧に受ける

場面に向いています。

接客では特に自然です。

例:

「こちらを包装してください。」

「かしこまりました。」

単なる理解だけでなく、

承って、そのとおり対応します

という意味があります。

「承知しました」は理解・了承を示す

「承知しました」は、

事情や依頼の内容を理解し、了承した

ことを示します。

たとえば、

「会議は10時開始です。」

「承知しました。」

なら、

内容を理解しました

という意味です。

「かしこまりました」ほど接客的ではなく、社内外のビジネスでも使いやすい表現です。

「わかりました」は理解が中心

「わかりました」は、

内容を理解した

ことを示す、もっと一般的な表現です。

日常会話では自然ですが、

顧客やかなり目上の人への返答では、やや軽く感じられる場合があります。

簡単に整理すると、

わかりました
→ 理解しました

承知しました
→ 理解し、了承しました

かしこまりました
→ 敬意を込めて承りました

という違いがあります。

ただし、実際には場面によって重なります。

💬 接客・ビジネスではどう使う?

「かしこまりました」は、特に相手から依頼や注文を受ける場面で使いやすい表現です。

接客では非常に自然

飲食店・ホテル・百貨店などでは、

「かしこまりました。」

がよく使われます。

たとえば、

「チェックアウトを11時に変更できますか?」

「かしこまりました。」

という使い方です。

これは、

お客様の要望を承りました

という意味になるため、接客との相性がよい表現です。

社内では少し丁寧すぎる場合もある

上司への返答として使うこともできます。

ただし日常的な社内会話では、

「承知しました。」

の方が自然な場合もあります。

たとえば、

「この資料を午後までに確認しておいて。」

「承知しました。」

なら、十分丁寧です。

毎回「かしこまりました」と答えると、職場によっては接客的・堅苦しく聞こえることがあります。

「かしこまりました」は謙譲語?

ここは少し注意が必要です。

「かしこまりました」は、

相手の言葉や依頼を慎んで受けることで敬意を示す表現

です。

一般的には、相手を立てる丁寧な承諾表現として使われます。

ただし、

「かしこまりました=単純に謙譲語」

とだけ覚えるより、

目上の人の命令・依頼などを慎んで承る言葉

と理解する方が実際の使い方をつかみやすいでしょう。

「かしこまりました」は目上の人に使える?

使えます。

むしろ、

  • 顧客
  • 取引先
  • 上司
  • 目上の人

などに対して使いやすい表現です。

ただし、場面によっては、

「承知いたしました。」

の方が自然なこともあります。

接客やサービス業なら、

かしこまりました

が特に使いやすいでしょう。

「かしこまりました」は過去形なの?

形の上では、

「かしこまる」の過去形、

かしこまりました

です。

ただし返答として使う場合、

過去の出来事を説明しているわけではありません。

依頼を受けたその瞬間に、

承りました

と受領・承諾が成立したことを示しています。

「わかりました」
「承知しました」

と同じような使い方です。

「かしこまりました」と「承りました」の違い

「承りました」も、接客やビジネスでよく使われます。

「かしこまりました」は依頼への返答

「かしこまりました」は、

相手から依頼や要望を受け、

その内容に従って対応する

場面でよく使います。

「承りました」は受け取ったことを明確にする

「承りました」は、

  • 注文
  • 伝言
  • 予約
  • 依頼

などを、

確かに受けました

という意味で使われます。

たとえば、

「ご予約、確かに承りました。」

のような使い方です。

接客ではどちらも使われますが、

「承りました」は受領した事実をより明確に示しやすい表現です。

「了解しました」との違い

「了解しました」は、

内容を理解し、納得した

という意味です。

同僚や部下との会話では自然ですが、

顧客やかなり目上の人に対しては、

「承知しました」
「かしこまりました」

の方が丁寧に感じられる場合があります。

「了解しました」が文法的に失礼な言葉というより、

使われる場面と相手との関係

で印象が変わると考えるのがよいでしょう。

「畏」の字が語源なの?

「かしこまる」は「畏まる」と書きます。

「畏」には、

おそれる
うやまって慎む

という意味があります。

そのため「畏まる」という表記は、

現在の意味によく合っています。

ただし、

漢字の「畏」を分解して語源を作る

必要はありません。

「かしこまる」という日本語があり、その意味に対応する漢字として「畏」が使われています。

「かしこまる」と「かしこい」は関係ある?

「かしこまる」には、

古い「かしこ」という語感とのつながりがあります。

「かしこ」には、

恐れ多い
もったいない

という意味がありました。

現代の「賢い」の意味だけから、

「賢い人のように振る舞うから、かしこまる」

と考えるのは誤りです。

現在の「賢い」と、敬意を表す「かしこまる」は、現代語の意味だけでは分かりにくくなっています。

「日本の上下関係文化から生まれた」?

旧記事では、

「日本では昔から上下関係を重視したため、かしこまりましたが生まれた」

という説明になっていました。

確かに「かしこまる」は、

目上の人に対して慎む態度を表す言葉です。

ただし、

日本社会の上下関係そのものを語源とする必要はありません。

「かしこまる」という動詞に古くから、

恐れ慎む
慎んで承る

という意味があり、その用法が現在まで残ったと説明すれば十分です。

❓ 「かしこまりました」についてよくある質問

Q1. 「かしこまりました」とはどういう意味?

相手の依頼・命令・要望などを、敬意を込めて承ったことを示す返答です。

Q2. 語源は「畏まる」?

はい。「かしこまりました」は「畏まる」の丁寧な過去形です。

Q3. 「畏まる」とは?

古くから、恐れ慎む、姿勢を正す、命令や依頼を慎んで承る、などの意味を持つ言葉です。

Q4. 「わかりました」との違いは?

「わかりました」は理解が中心です。「かしこまりました」は敬意を込めて依頼などを承る意味が強くなります。

Q5. 「承知しました」との違いは?

「承知しました」は理解・了承、「かしこまりました」は敬意を込めて承るニュアンスが出やすい表現です。

Q6. 接客ではなぜ「かしこまりました」を使う?

顧客からの注文・要望を丁寧に承る意味があり、接客との相性がよいためです。

Q7. 上司にも使える?

使えます。ただし職場によっては「承知しました」の方が自然な場合もあります。

Q8. 「了解しました」は失礼?

一律に失礼とは言えません。ただし目上・顧客への改まった返答では、「承知しました」「かしこまりました」が選ばれることが多くあります。

🌱 まとめ

「かしこまりました」は、「畏まる」から生まれた返答表現です。

ポイントをまとめると、

  • もとの動詞は「かしこまる」
  • 漢字では「畏まる」と書く
  • 古くから「恐れ慎む」という意味がある
  • 姿勢を正す・恐縮するという意味もある
  • 古くから「慎んで命令や依頼を承る」という用法がある
  • 現代の「かしこまりました」は、その承諾用法を引き継いでいる
  • 「わかりました」は理解が中心
  • 「承知しました」は理解・了承が中心
  • 「かしこまりました」は敬意を込めて承るニュアンスが強い
  • 接客では特に使いやすい
  • 社内では「承知しました」の方が自然な場合もある
  • 「日本の上下関係文化」が直接の語源ではない

「かしこまりました」は、

単に、

わかりました

を丁寧にしただけの言葉ではありません。

もともとの「かしこまる」には、

相手を敬い、慎んでその言葉を受ける

という意味がありました。

そのため現在でも、

「かしこまりました」

と言えば、

内容を理解しました。そして、そのご依頼を承ります。

という二つの働きを一度に表せます。

接客やビジネスで長く使われているのは、こうした意味を持つ返答だからです。

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