「しらばっくれる」とは、知っていることや心当たりがあることについて、知らないふりをしたり、何も関係がないように振る舞ったりすることです。
たとえば、失敗の原因を知っているのに「何のこと?」と知らないふりをする場面で使います。
「しらばっくれる」は、単に知らないことを表す言葉ではありません。
本当は知っているのに、意図的に知らないふりをしているという、相手への疑いや非難のニュアンスを含みやすい表現です。
この記事では、「しらばっくれる」の意味や語源、使い方を例文で解説します。
「とぼける」「しらを切る」との違いや、会話で使う際の注意点も確認しましょう。
「しらばっくれる」の意味
「しらばっくれる」は、知っていることや関係していることについて、知らないふりをする、何も知らないように振る舞うという意味です。
多くの場合、相手が事実を隠そうとしている、責任を避けようとしているといった話し手の見方が含まれます。
- 自分が壊したのに、しらばっくれている。
- 質問されても、彼はしらばっくれて答えようとしなかった。
- 事情を知っているはずなのに、知らないふりをしてしらばっくれた。
この言葉には批判的な響きがあるため、相手の態度を客観的に説明したいときは、「知らないふりをしている」「事情を説明しようとしない」などと言い換えることもできます。
「しらばっくれる」の語源・由来
「しらばっくれる」は、口語的な表現として使われてきた言葉です。
「しらを切る」など、知らないふりをすることを表す言い回しとも意味が近く、会話では相手がわざと知らないふりをする態度を指して使われます。
ただし、語の細かな成り立ちや、現在の形に至った経緯を説明する場合は、辞書の語源・語誌の記述を確認する必要があります。
語形だけから由来を推測し、確定した説のように断定するのは避けましょう。
「しらばっくれる」の使い方と例文
「しらばっくれる」は、知っているはずのことを知らないふりしていると話し手が感じた場面で使われます。
誰のどのような態度を指すのかによって、非難の強さも変わります。
失敗や問題への関与を隠す場合
自分が関わった出来事について、責任を避けるように知らないふりをする場面で使います。
- 自分で資料をなくしたのに、彼はしらばっくれている。
- 失敗の原因を知っているはずなのに、しらばっくれて何も話さない。
- 誰が変更したのか聞かれると、彼女はしらばっくれた。
この用法では、単に説明しないというだけでなく、関係している事実を隠そうとしているという見方が表れます。
質問に対して知らないふりをする場合
答えを知っていると考えられる相手が、質問にまともに答えず、知らないように振る舞う場面でも使います。
- 何度聞いても、彼は「知らない」としらばっくれた。
- 事情を知っているのに、質問されるとしらばっくれてしまう。
- 話題を振られた彼女は、何のことかわからないようにしらばっくれた。
ただし、相手が本当に知らない可能性もあります。
根拠がないまま「しらばっくれている」と決めつけると、相手を不当に非難することになるため注意が必要です。
冗談や親しい人との会話で使う場合
親しい間柄では、深刻な非難ではなく、からかいや冗談として使われることもあります。
- 昨日のサプライズ、知ってたでしょ。しらばっくれないでよ。
- 本当は結果を知っているのに、ずっとしらばっくれている。
- その話を聞いていたくせに、今さらしらばっくれるの?
ただし、冗談として成立するかどうかは関係性や口調によります。
相手が責められたと感じる可能性がある場合は、柔らかい表現にするとよいでしょう。
「しらばっくれる」と「とぼける」「しらを切る」の違い
「しらばっくれる」と似た言葉に「とぼける」「しらを切る」があります。
どれも知らないふりをする場面で使われますが、表現の焦点や響きに違いがあります。
| 表現 | 主な意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| しらばっくれる | 知っているのに知らないふりをする | 口語的で、非難や疑いを含みやすい |
| とぼける | 知らないふりをする、わざと話をはぐらかす | 冗談めいた態度にも使える |
| しらを切る | 知っていることを知らないと言い張る | 関与や事実を認めない態度を強調する |
「しらばっくれる」と「とぼける」の違い
「とぼける」は、知らないふりをすることのほか、わざと間の抜けた態度を取ることなどにも使われます。冗談や軽いからかいの場面でも使いやすい言葉です。
「しらばっくれる」は、知っているのに知らないふりをしているという意味が強く、相手の不誠実さを責める響きになりやすい表現です。
「しらばっくれる」と「しらを切る」の違い
「しらを切る」は、知っていることや関与していることを、知らないと主張して認めない態度を表します。「しらばっくれる」と意味が重なる場面は多くあります。
一般的には、どちらも知らないふりをすることを表しますが、「しらを切る」は事実や関与を認めない姿勢に焦点が当たりやすく、「しらばっくれる」は会話の中で知らないふりをする振る舞いを指して使われます。
文脈によっては、ほぼ同じ意味で使えることもあります。
「しらばっくれる」を使うときの注意点
「しらばっくれる」は、相手が意図的に知らないふりをしていると非難する表現です。
事実が確認できていない場面や、改まった会話では、使い方に注意しましょう。
相手が本当に知らない可能性を考える
相手が質問に答えなかったとしても、必ずしも知らないふりをしているとは限りません。
事情を把握していない、答えにくい理由があるなど、別の可能性もあります。
断定を避けたい場合は、「その件について、何か知っていますか」「事情を教えてもらえますか」のように、事実を確認する言い方が適しています。
改まった場面では直接的な非難を避ける
職場や公的な場面で「しらばっくれないでください」と言うと、強い非難として受け取られることがあります。
事実関係を確認したい場合は、「先ほどの件について、もう一度確認させてください」「経緯を説明していただけますか」など、具体的な質問に言い換えるとよいでしょう。
「しらばっくれる」の意味を理解して使おう
「しらばっくれる」は、知っていることや関係していることについて、知らないふりをする様子を表す言葉です。
相手が意図的に事実を隠しているという見方を含みやすいため、使う場面を選ぶ必要があります。
- 知っているのに知らないふりをする態度を表す。
- 「とぼける」は冗談めいた態度にも使え、「しらを切る」は事実や関与を認めない姿勢を強調しやすい。
- 相手が本当に知らない可能性がある場合は、決めつけずに確認する。
- 改まった場面では、直接的な非難よりも事実確認の表現が適している。
意味だけでなく、言葉に含まれる非難のニュアンスも理解しておくと、場面に合った表現を選びやすくなります。
ほかにも、由来を知ると意味や使い方が見えてくる日本語があります。
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